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【決定版】外付けハードディスクの選び方|詳細スペックやおすすめオプションも合わせて解説

パソコンを購入するとき、テレビを購入するときに価格にかなり影響があるハードディスク容量。

内蔵だと結構な価格になりますが、外付けで容量を補うようにすると、相対的な価格はぐっと抑えることができます。

ですが、いざ選ぼうにも、家電量販店、Amazonを眺めてみても種類が多すぎてどれを買ったらいいのかわからないかと思います。

今回は、8TB×2、16TBの外付けハードディスクと内臓ハードディスクで60TBの環境を構築している私が選び方を詳細に解説していきます。

外付けハードディスクとは

ハードディスクとは、パソコンのスペック表にDELLなら「ハードドライブ」、Lenovoなら「ストレージ」と呼ばれますが、いわゆるデータ記憶容量のことです。

外付けハードディスクは、その名のとおり、ハードディスクを主にUSB端子に接続することで容量アップができる代物です。

最近は、SSD(ソリッドステートドライブ)の価格が下がって、外付けもでてきましたが、通常のHDD(ハードディスクドライブ)と比較すると圧倒的にHDDの方がコスパがいいので、ここではHDDタイプの解説をしていきます。

購入後の外付けハードディスクのフォーマットについては、以下を参照してください。

【決定版】NTFS・exFATの違い|外付けハードディスク/USBメモリのおすすめのファイルフォーマット

外付けハードディスクの選び方

結論からいうと、初心者であれば、以下を考慮するだけでOKです。

  • ハードディスク容量(2TB、4TBなど)
  • インターフェース(USBX.Xなど)
  • 価格

ハードディスク容量を決め方は、詳しく解説している人がいるので、そちらに任せます。

akira

「ハードディスク容量 用途別」などで調べるとたくさんでてきます

インターフェースについてですが、一般的なパソコンやブルーレイレコーダー、テレビなどに接続するときは、USBで接続可能かどうかだけチェックして、可能であれば購入しちゃって構いません。

価格感ですが、2TBで1万円切っていれば、十分だと思います。

最低価格をガチで狙うなら、2TBで6,000円台が相場です。

例えば、こちら

※2020年2月現在

昔は、外付けハードディスクも粗悪なものが流入していたので、メーカーで選んだり、詳細なスペックを重視して選んで、購入後にツールを使ってカタログスペック相当がでいているかチェックしたものですが、少なくとも家電量販店に並んでいるハードディスクであれば、上記のとおり「容量」「インターフェース」「価格」で選んじゃっていいです。

akira

後、強いて言うなら「見た目」です。私は地味にけっこうこだわります(笑)。見た目重視ならLaCieはかなりありな感じです。例えば以下みたいな製品

アルミボディで別格にかっこいいのですが、日本ではまだ未発売です。

その他の製品でもかっこいいのが多いので興味がある人は、「LaCie」でググってみてください。

ただし、普通に相場より高いです。

スペック比較して詳細に選ぶ

初心者であれば、先程解説したとおり「容量」「インターフェース」「価格」で選んじゃっていいのですが、私のように、ハードディスクもこだわりをもって選びたい場合は、考慮すべき事項はたくさんあります。

スペックにしろ、機能にしろ、すべてなにかとトレードオフの関係になっているので、完全なる正解はありません。

例えば、どこまでお金を出せるか、高速に読み書きできることを重視するのか、音や熱が少ないのを選ぶのかなど、人によってのこだわりポイントは異なるかと思います。

ぜひ、これ以降の解説を見ながら、自分に最適の外付けハードディスクを選んでみてください。

ハードディスク容量(記憶容量)

最も価格に影響するのが、このハードディスク容量です。

1TB→2TBのように2倍に増やすと、基本的には価格も2倍程度になります。

初心者の方は、これくらいの感じの理解でいいのですが、後述する「RAID」を意識しながら選択するようにしましょう。

RAID1(ミラーリング)対応の有無

RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)とは、複数のハードディスクを一つのハードディスクのように認識させる技術のことです。

ミラーリングという名称から想像できるかと思いますが、万が一、ハードディスクが故障した際も、ミラー(バックアップ)から復元できるため、重要なデータを保存する場合や、WEBサービスを提供している場合に最適な仕組みです。

ただし、RAID1は同じデータを複製してハードディスクに保存するので、通常の2倍の容量を食うところが難点です。

akira

ちなみに、RAIDは「レイド」と読みます。

RAIDはこの他にも、RAID0やRAID5、RAID10などがありますが、特殊な理由が無い限り、RAID1に対応しているかどうかだけ意識すれば大丈夫です。

対応しているかどうかについては、その外付けハードディスクのPRポイントになるので、RAID対応していれば必ずわかりやすいところや製品名に書いています。

RAID比較

どうしても気になる方のために、RAIDの比較表を作ってみました。

RAIDモード安全性高速性保存可能容量
対応なし復旧不可★★全容量の1/1
RAID0復旧不可★★★★★全容量の1/1
RAID1★★★★★★★全容量の1/2
RAID5★★★★★全容量の3/4
RAID10★★★★★★★全容量の1/2

安全性

安全性とは、ハードディスクが故障した際の可用性です。

「復旧不可」と記載しているものは、ハードディスクの一部が故障すると、故障していない部分に保存されているデータも読み出しが不可になります。

一方で、RAID1は全く同じデータを別の仮想的に分離したハードディスクからコピーして復旧することができるので、安全性が最も高く評価しています。

高速性

一つのデータをパラレルに複数のハードディスクに書き込みする機能を持つRAID0が最も高速に処理ができます。

保存可能容量

保存可能容量は、カタログスペックで2TBと記載があった場合、RAID1をONにすると、実際に保存できるデータ容量が1TBであるといった意味です。

RAIDに対応している製品

ちなみに、私はRAID10の外付けハードディスクを持っていますが、以下の商品です。

普通に16TBの外付けハードディスクがほしいなら、半値くらいで売られているので、わざわざRAID10の商品を選ぶ必要はないと思います。

ちなみに以下の商品は、RAID1に対応しています。

プラッタ

プラッタとは一言でいうと、ハードディスクを分解したときに、一番の大きな面積を締めている銀の円盤のことです。

このプラッタの枚数をこだわる人はこだわります。

ちなみに、私はこだわりません。

以下はプラッタが3枚の例です。

こだわる人がなぜこだわるのかというと、最も多い理由は、プラッタを少なくすることで故障率を下げることができるためです。

ハードディスクの故障の原因は、主に駆動部分に負荷がかかることによる故障です。

プラッタが増えると駆動部分が増えるので、故障率が上がるという理屈です。

駆動部分に負荷がかかることで故障につながっているという統計データは誰も取ったことがないので、真偽は不明ですが、私も実感値として、駆動部分のないSSDの方が間違いなく故障率は低いです。

akira

正確にいうと、ハードディスクは2TB×2つと4TB×1つ故障したことがありますが、SSDは一度もありません。

とはいえ、プラッタの枚数が3枚だろうが、4枚だろうが顕著に故障率が変わるようなものでもないため、価格とスペックが全く同じ外付けハードディスクがあった場合に、プラッタの少ない方を選ぶといった程度の意識で十分かと思います。

ハードディスクはまず大前提として、3年程度で故障する可能性のある消耗品と考えて、どうしても消えては困るデータは、クラウドにあげるなり、RAID1を組むなりして対処することが現実的というのが私の結論です。

インターフェース

インターフェースとは、外付けハードディスクとパソコンやテレビと接続する規格を指します。

価格コムのインターフェース比較表を見ると、「Thunderbolt(サンダーボルト)」「IEEE1394a/b」「eSATA」があると解説されていますが、外付けハードディスクでこれらの端子を選択することはほぼないので、無視して大丈夫です。

通常はUSB接続をするはずですので、それよりも以下の内容を理解するようにしましょう。

規格転送速度内容
USB2.0
480MbpsUSB1.1の次に搭載された昔からあるUSBの規格です。
パソコンにもテレビに必ずついています。
USB3.0
(USB 3.1 Gen 1)
5Gbps最近のパソコンに標準で搭載されている規格です。
USBポートを見ると青色になっているのが特徴です。
昔は、USB3.0と呼ばれていましたが、USB-IFという標準化団体が、名称変更を行ったため、USB 3.1 Gen 1と故障することとなりました。
機能の更新はないため、名称変更前とスペックはイコールです。
USB 3.1は、従来の規格(3.0/2.0/1.1)との互換性が維持されているので、従来の機器を混在させて使うことができます。
USB 3.1 Gen 2
10GbpsUSB 3.1 Gen 1の次の世代の規格。
転送速度、10Gbpsを出すためには、外付けハードディスク本体と受け側のパソコンもUSB 3.1 Gen 2に対応している必要があります。
USB 3.1 Gen 1と見た目で見分けることはできません。
USB Type-C
10Gbpsスマートフォンの充電コネクタとして普及しだしたType-Cですが、給電だけでなくデータを転送するケーブルとしても使用することができます。

「USB 3.1 Gen 2」も「USB3.0(USB 3.1 Gen 1)」も下位互換があるので、とりあえずわからなかったら、USB3.0、USB3.1、USB3.2という表記があれば転送速度が速くなるとだけ認識しておけばOKです。

NAS機能の有無

NAS(Network Attached Storage)とは、ネットワーク対応しているHDDのことを言います。

外付けハードディスクを購入した場合、パソコンに接続すれば、その接続したパソコンのみが、データの読み書きができるのが、普通ですが、NAS対応していると、接続していないパソコンや、家族のスマートフォンからもそのハードディスクにアクセスすることができるようになります。

NASで最も有名なのが、nasneかと思います。

created by Rinker
ソニー・インタラクティブエンタテインメント

私はnasneを使っているので、風呂の中で、録画したテレビを見ることができますし、ワンセグ対応していないiphoneでアタッチメントをつけずに、nasneアプリでテレビを見たりすることができています。

nasne以外にもNAS対応している外付けハードディスクを使用しているので、パソコンで作業したファイルをスマートフォンに転送する際に、わざわざUSB接続しなくても、NAS経由で転送できたりして、NASがない生活が考えられないくらい非常に便利です。

NAS対応の外付けハードディスクを購入するだけで、こういった便利な使い方ができるわけではなく、ネットワークの接続構成や設定が必要なので、初心者には少し難しいかもしれません。

また、NASに対応している製品は、容量の割に価格が高くなる傾向が顕著ですので、NASの必要がない場合はあえて避けて選定するようにしましょう。

nasne以外の通常の外付けハードディスクでNASに対応している商品は以下のようなものがあります。

初心者は簡易NASがおすすめ

簡易NAS対応の「ルーター」にはUSBポートがついています。

このUSBポートに普通の外付けハードディスクを接続するとそのルーターに接続するパソコン、スマホ、テレビがアクセスできるようになるので、NASとして使用することができます。

バスパワー

据え置き型の外付けハードディスクは基本的には、ACアダプターから電源供給を得ますが、持ち運んで使用する場合、常にAC給電できる環境ではありません。

その際に活躍するのが、このバスパワーです。

バスパワーに対応していると、例えば、パソコンのUSBに接続するとUSBから電源供給を受けることができるので、AC給電なしで読み書きができます。

持ち運びをしたい場合は、このバスパワーに対応しているかを必ずチェックしましょう。

rpm(回転数)

ハードディスクの性能に大きく影響するのがこのrpmです。

回転数という言葉から想像できるように、ハードディスクに中に入っている円盤の1分間あたりの回転する数のことを指します。

rpmは大きく2つの種類(5,400と7,200)がありますが、外付けハードディスクとして選ぶ場合は、5,400を選択するようにしましょう。

理由を説明するために、回転数による性能の違いをまとめてみました。

5,400 rpm7,200 rpm
価格安い
★★★
高い
★★★★★
高速性遅い
★★★
速い
★★★★
静音性静か
★★★
うるさい
★★★★
消費電力小さい
★★
大きい
★★★★
発熱量小さい
★★
大きい
★★★

ざっくりとしたイメージとして、7,200 rpmの方が、価格は高いが、性能がいい、ただし、発熱が大きくうるさいといった感じです。

7,200 rpmが活躍するシーンはパソコンの起動ディスクとして使用した場合です。

パソコンの起動時間は、このrpmに依存するところが大きく、起動ディスクとして使用する場合は7,200 rpmにすべきですが、一方で、外付けハードディスクとして使用する場合、読み書きの速度が体感的に大きく影響しないので、消費電力が低く、接続中の音も気にならないかつ安価な5,400 rpmを使用する方がおすすめです。

キャッシュ

キャッシュとは、ハードディスクに内蔵されている小容量のメモリのことです。

パソコンがデータを読み書きする際に、ハードディスクから直接読み書きすると時間がかかるので、一度アクセスした情報をキャッシュに保存し、次回アクセスの際に、キャッシュから読み込むことで、高速化を図ります。

そのため、容量が大きければ大きいほど、高速化が期待され、価格もその分、高くなります。

例えば、これは大容量キャッシュを具備しています。

価格をみても、同容量に比べてがっつり高めの設定になっています。

転送速度のこだわりと価格のバランスでどこまで容量積んだキャッシュの外付けハードディスクを選ぶかは好みの領域です。

akira

転送速度にこだわるならSSDという選択肢もでてきます

冷却方式(ファン)

外付けのハードディスクを使用して不快に感じることの一つとして、「音」の問題があると思います。

品質の低いハードディスクだと、冷却するためのファンの音がうるさく、パソコンで作業している際に気が散ってしまうこともあるのではないでしょうか。

そこで注目いただきたいのが、冷却方式です。

現在、販売されている外付けハードディスクの冷却方式は大きく3つあります。

それぞれの特徴をまとめました。

冷却方式内容
ファンハードディスク内部にファンを設けて、空気を循環させることにより冷却する
静音ファン静音ファンとヒートシンク機能を組み合わせて、放熱。
ファンレス熱伝導率の低い筐体内の空気を減らし、ハードディスク本体から放熱。
そのため、サイズが小さいのが特徴的。
ファンの音がなく、静音性は抜群だが、密閉空間内では熱がこもりがちになるため、故障の原因になる。

音問題はかなり重要なポイントですが、この冷却方式については、Amazonなどの通販サイトだと記載されていないことがほとんどです。

ですので、価格コムなどでお目当ての外付けハードディスクを選んだら、メーカーのHPを見に行って、詳細なスペックを確認することをおすすめします。

頻繁にアクセスして、常に通電状態になるような使い方をする場合は、放熱機構をしっかりもった「静音ファン」がおすすめ。

逆に、思い出の写真などを保存するなど、アクセスを頻繁にしないばあいは、ファンレスにするのがいいです。

akira

音を気にしないのであれば、がっつり冷やせる「ファン」を選択しましょう。

メーカー

外付けハードディスクメーカーとして名前がでてくる有名どころをピックアップすると、以下のような感じ。

・バッファロー

・IODATA(アイ・オー・データ)

・東芝

・SEAGATE

・HGST

・WESTERN DIGITAL

・エレコム

・LaCie

昔は、メーカー毎にそれぞれ特徴がありましたが、今やほとんど意識する必要がないほど標準化されたので、メーカー名ではなくスペックで選んでいいと思います。

というよりも、今や、バッファロー製として売り出されているハードディスクも製造元をたどれば、Western Digital製だったりして、もはやメーカー名は看板の名前(もしくは誰がその製品を保証するか)であって、誰が作っているのかの参考にもなりません。

よく聞くメーカのアイ・オー・データのハードディスクはSeagate製だったりもするので、気休め程度にとどめておきましょう。

参考までに、メーカー別のハードディスク故障率を公開している企業があります。

クラウドストレージサービスを提供しているBlackblazeは自社で使用しているハードディスクの故障率をまとめたデータを毎年公開しています。

例えば、2019年でしたら以下です。

一番右の列が故障率です。

故障率が高くなっているモデルは、ライフサイクル中盤に差し掛かっていることが原因と読み取れます。

MEMO
DriveDays(=稼働日数)が増えると故障率も増加します。

Seagateの12TBで故障率が3.32%は異常値のため、原因調査中だそうです。

結論、ここから言えることは、

 

導入台数が多く稼働日数もそこそこあるにも関わらず、故障率が1%を切っている「HGST」は非常に信頼性が高い。

東芝も導入台数が少ないですが、いまのところそこそこの信頼性。

Seagateは故障率が高いのであえて選択する必要はない。

 

な、感じがします。

akira

まぁ個人的には気休め程度かなと思いますが

もっと詳しい最新の情報に興味がある人は、Backblazeの公式ホームページを見てみてください。

自動暗号化モードの有無

外付けハードディスク内のデータを自動で暗号化する機能です。

万が一、外付けハードディスクを紛失した場合での中のデータを読み取られることがなくなります。

例えば、こんな製品です。

これも価格に上乗せされて、相場よりも高くなってしまいます。

余程のことが無い限り不要かなと思う機能です。

ホットスワップ

外付けハードディスクを眺めていると、たまに目にするのが、このホットスワップというオプション機能です。

結論からいうと、対応している必要が全くない機能です。

どういった機能か、少しだけ解説すると、電源を入れたままハードディスクの交換ができる機能です。

まとめ

外付けハードディスクの選び方をざっとまとめてみました。

こだわりポイントはいくつかありますが、結局は冒頭でも解説しましたが、編集した動画データを保存したとか、テレビの録画するためのハードディスクがほしいといったごく普通のニーズに対しては、以下を見ればOKだということをなんとなく感じた方が多いんじゃないかなと思います。

  • ハードディスク容量(2TB、4TBなど)
  • インターフェース(USBX.Xなど)
  • 価格

とはいえ、さらなる快適性を求めて、NAS(スマホで録画を見たり、パソコンのデータを無線でスマホに送ったりする機能)を導入したり、データの堅牢性を求めてRAID10を組んだりと、単なるデータ保存を超えた楽しみがあったりします。

これからも引きこもりライフを推進していくために、がんばって情報発信していきます。