PDF文書の電子署名をする場合、一般的にはAdobe Acrobatで実施することが知られていますが、Adobe Acrobatは買い切りモデルがなく、月額費用もそれなりに発生するので、常にPDFでの作業が必須の業務を行っている方以外は非常に割高です。
PDF編集ソフトは様々ありますが、電子署名ができないものも多く、結局Adobe Acrobatに頼らざる得ないことが多かったのですが、PDFの買い切りソフトで最も有名な「Wondershare PDFelement(PDFエレメント)」がバージョンアップし電子署名に対応しました。
ここでは、PDFエレメントと電子署名の実施方法について解説してきます。
9月1日にPDFエレメント 10が正式にリリースされています。9月1日から14日までの期間中、キャンペーンを開催していますので、購入するのであれば今がチャンスです。
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目次
電子署名とは
電子署名は、デジタル文書に適用される署名のことを指します。
通常、紙の文書では印鑑や手書きのサインなどが使用され、その文書が本人によって認められたことを示します。
一方、デジタル文書の場合は、個人の証明と文書の正当性を確保するために、文字、記号、マークなどの情報(電子署名)が追加されます。
電子署名を付けることにより、文書作成者の証明だけでなく、文書のセキュリティも強化され、さらに文書全体を暗号化し、第三者による内容の不正改ざんを防止します。
電子署名の使い方
PDFエレメントを起動すると以下の画面になります。
まずはPDFの新規作成から空白のページを作成します。
ここでは「Smart Eco Times」と一旦書いてみます。
次に上のタブから「保護」を選択します。
「保護」を選択後に、「文書に署名」をクリックします。
すると、既存の署名を使うのか、新しい署名を作成するのかを選択する画面のなるので、今回は新しく作成するために「新しいデジタルIDを作成」をクリックしてください。
次にデジタルIDの保管場所ですが、特にこだわりがない場合は上の「新しいPKCS#12デジタルIDファイル」を選択して「次へ」をクリックしてください。
ここでは、署名の表記で使用される「名前」や「部署」「会社名」などを入力する必要があります。
今回は仮の値で必須と書かれている部分を埋めます。
「次へ」をクリックすると署名のプレビューをみることができます。
問題なければ「署名」を選択して完成です。
これで電子署名がスタンプのように使用することができるようになるため、リモートワークなどでお客様にPDFファイルを送付する際に改竄されていないことの証明のために電子署名を行うといった作業が非常に簡単に行えるようになります。
これまで、Adobe Acrobatを使っていた方もぜひ試してみてください。
PDFエレメントバージョン10で追加された機能
バージョン9から以下の3つの機能がバージョンアップしています。
- AI機能
- サインの進歩が確認できる電子署名機能
- 閲覧体験が進化
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AI機能
AI プロンプトをカスタマイズして、PDFを瞬時に要約し、翻訳、リライトし、修正をかけた版をMarkdownファイルとしてエクスポート。
そして、PDF文書を効率的に処理し、作業や学業における可能性を大幅に拡張することができます。
そのための基本的なステップは以下のとおりです
- プロンプトのカスタマイズ: AIモデルを使用する前に、カスタムプロンプトを設定します。例えば、「与えられたPDF文書を要約し、翻訳し、リライト、修正して、Markdownファイルとしてエクスポートしてください」といった具体的な指示をプロンプトとして使用します。
- PDFのアップロード: PDF文書をAIシステムにアップロードします。AIはこのPDF文書を読み込み、要約、翻訳、リライト、修正のプロセスを開始します。
- 要約: AIはPDF文書を要約し、主要なポイントや情報を抽出します。この段階で、文書の要約を取得できます。
- 翻訳: 必要であれば、AIに翻訳を行わせます。翻訳結果を文書に統合することで、異なる言語に対応することも可能です。
- リライトと修正: AIにリライトや修正をかけさせ、文書を改善または特定の要件に合わせてカスタマイズします。
- Markdownファイルへのエクスポート: 最終的な結果をMarkdownファイルとしてエクスポートします。Markdownは簡潔で扱いやすい形式で、文書を共有や編集するのに便利です。
このプロセスを自動化することで、PDF文書の処理が迅速かつ効率的に行え、作業や学業において時間と労力を節約できます。
AIプロンプトのカスタマイズによって、あなたの具体的な要件やニーズに合ったカスタムツールを作成することが可能です。
電子署名機能
サインの進捗が確認できる電子署名機能が搭載されています。以下は、このプロセスの主要なポイントです。
- 電子署名の作成と管理:
- PDF編集ソフトウェアや電子署名プラットフォームを使用して、電子署名を作成します。
- 署名を作成したら、その署名を安全に保存し、適切に管理します。これにより、誤用を防ぎ、署名の信頼性を確保します。
- 外出中の署名:
- デバイス(スマートフォン、タブレット、ラップトップなど)を使用して、どこからでもPDF書類に電子署名を追加できます。これにより、外出中に重要な文書にアクセスし、署名できます。
- 一括送信:
- 複数の受信者に同じ書類を送信し、それぞれの受信者が電子署名を追加できるようにします。これは契約書、提案書、同意書などに非常に便利です。
- リアルタイムでのステータス管理:
- 電子署名プラットフォームを使用して、署名された書類の進行状況をリアルタイムで追跡できます。誰が署名したか、誰がまだ署名していないか、書類が完了したかどうかを確認できます。
- コンプライアンス:
- 電子署名のプロセスは、法的要件とコンプライアンスに合致する必要があります。適切な認証プロセスやセキュリティ対策を備えた電子署名ソリューションを選択し、法的な要件を満たします。
電子署名機能は、効率性とセキュリティを両立させ、ビジネスプロセスを合理化し、外出中でも作業を行えるようにします。
また、リアルタイムでのステータス管理は、取引や契約の進行状況を把握しやすく、ビジネスにおける迅速な意思決定をサポートすることができます。
閲覧体験が進化
バージョン9と比較して主に以下のような機能が進化しています。
- PDFをフルスクリーンで表示しながら、注釈ツールやAIツールが使用できる。
- ブックマークの自動生成により、長いPDFを素早くナビゲーション。
- Document Cloudを活用して関連ファイルのリンク作成、データ保存が簡単にできる。
システム要件
Wondershare PDFelementを使用するためには、以下の基本的なシステム要件を満たす必要があります。
システム要件はソフトウェアの正常な動作と機能を保証するために重要です。
- オペレーティングシステム:Windows 11 /10 / 8.1 / 8/7 / XP / Vista;
- プロセッサー:1Ghzプロセッサー以上;
- RAM:512 MB以上のRAM;
- 使用可能なハードドライブの空き容量:500 MB以上;
- 必要コンポーネント:Microsoft .NET Framework 4(PDFelementをインストールすることができない場合は、Microsoft .NET Framework 4をダウンロードしてインストールを実行してください。)
PDFelementをおすすめしたい人
PDF初心者
PDF初心者の方には、PDFelementがおすすめです。
PDFelementは、起動や動作が速く、使いやすいインターフェースが初心者に優しい特徴です。
PDFelement公式サイトでは操作方法が詳しく解説されており、画像を交えて分かりやすく説明されています。
PDFelementの良い点は、多くの機能が簡単に利用できることで、操作方法が分からない場合でも、公式サイトのガイドを参照すれば安心です。
PDFを複数端末で使用する方
PDFを複数端末で使う方には、PDFelementが便利です。
PDFelementを使えば、同じPDFファイルを複数の端末で編集できます。
パソコンやスマートフォンでPDFを編集したい場合や、複数の人とPDFを共有したい場合に適しています。
PDFelementは、複数端末での共有と編集を容易に行えるため、便利な選択肢です。
Officeを使用している方
Officeを使用している方には、PDFelementが適しています。
PDFelementは、PDFファイルをOfficeのWordやExcelなどの形式に変換できるため、PDFファイルをOfficeで編集することができます。
高画質が維持されるため、データをOfficeアプリケーションでまとめたい場合にも適しています。
PDFelementは、Office製品との連携がスムーズであり、Officeを使用している方におすすめです。
機能概要は以下を参照してください。
まとめ
特にPDFで電子署名をする選択肢が増えることは喜ばしいことです。
電子署名をしたかったのに、価格で悩んでいた方は特に、PDFエレメントバージョン10の導入をおすすめします。
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