妊娠・出産でもらえる手当・助成金のすべて|手続きだけもらえる国・自治体の制度

子供を産むのも育てるのもお金がかかります。

最近は子ども育てるお金がないから子ども産めないというニュースをよく見かけますが、実は昔に比べて各種補助金が増えて、自己負担額は大幅に減少しています。

妊婦検診を行う際に病院や助産院が基本的なことは教えてくれるかもしれませんが、病院や助産院が教えてくれない忘れると損をする制度もあるため、しっかりと確認してきましょう。

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風疹の抗体検査・予防接種の助成

風疹とは、風しんウイルスに感染して起きる病気で、「はしか」の症状に似ています。春から夏に流行することが多く、2~3週間の潜伏期間の後、発熱や発しん、首や耳の後ろのリンパ節の腫れる症状が現れます。

妊娠初期にこの病気にかかってしまうと、心疾患や白内障、難聴などの子どもが生まれることがあるため、妊娠を希望する女性は必ず受ける必要があります。
※妊娠中は受けることができません。

検査・予防接種の料金は病院により異なりますが、概ね8,000円前後です。
自治体によっては無料で受けることができます。

対象者 妊娠を希望する16歳以上50歳未満の女性
助成金額 検査・予防接種費用の一部もしくは全額
(自治体により異なる)
問い合わせ先 市区町村役所

自治体によっては、配偶者の費用まで助成されることもあります。
妊娠してしまうと受けることができなくなるため、妊娠を予定している人は必ずうけるようにしましょう。

妊婦健診費

妊娠したことを自治体へ届け出をすると、妊婦健診費をカバーしてくる補助券が配布されます。
自治体によっては、超音波検査や歯科検診など無料で受けることができたりします。
妊娠したことを証明するのは、病院です。
病院で妊娠したことがわかれば、病院から説明を受けるので、特に注意しておかなくても大丈夫です。

対象者 妊娠している方
助成金額 14回分の妊婦健診受診票+α
(自治体により異なる)
問い合わせ先 市区町村役所に届ければ、母子手帳と同時に配布されます

里帰り出産をする場合は、補助券が利用できない場合があるため、里帰り先の病院や助産院に事前に確認するようにしましょう。

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傷病手当金

業務外で病気やケガをした場合に、支給される傷病手当金。
妊娠・出産とは一見関係ないように見えて、関係があります。

それは「悪阻(つわり)」です。

妊婦の90%は経験するという悪阻(つわり)は、嘔吐や頭痛、下痢などの症状が現れ、仕事をすることが辛くなります。

これを理由に会社を休んでも、勤務先からは補償されないのが一般的ですので、多くの方は有給休暇を使用すると思います。
1日、2日程度の休暇であれば、有給休暇を使用しても構いませんが、連続した3日間以上(土日を含めてもOK)の休暇が必要な場合は、有給休暇を使わなくても、傷病手当金として、毎月の給与の平均日額の3分の2を受け取ることができるので、こちらを使用するようにしましょう。

■例:月収25万円の方が、土・日・月・火・水・木と休んだ場合
「土・日・月」と連続した3日間休んでいるので、「火・水・木」の3日分の傷病手当金約16,000円が支給されます。

連続する3日間を休むくらい悪阻(つわり)が酷くなりそうな場合は、この傷病手当金を支給してもうらうようにしましょう。

対象者 妊娠している方
支給金額 平均日額報酬の2/3
問い合わせ先 勤務先を通じて健康保険組合に申請

※詳細は以下参照

業務外での病気やケガで休業した場合の給付金|傷病手当金
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傷病手当金は健康保険から支払われるので、会社に遠慮することはありません。
有給を使用した日数は、傷病手当金の支払い日数にカウントされないので、悪阻(つわり)の症状が酷い場合は、有給を使用せずに傷病手当金を受給するようにしましょう

出産育児一時金

出産すると加入する「健康保険」から子供一人につき42万円の出産育児一時金がもらえます。
これも、病院から説明が必ずあるため、注意しておかなくても大丈夫ですが、ポイントがあります。

「出産育児一時金」の受け取り方は、「直接支払制度」、「受取代理制度があり、「受取代理制度」をおすすめします。

直接支払制度

「直接支払制度」は健康保険組合から病院、助産院に直接42万円が支払われるため、皆さんが出産費用を一時的に建て替える必要はありません。
ですが、健康保険組合との事務処理が発生するため、手数料を取るところがあります

受取代理制度

「受取代理制度」は健康保険組合から皆さんが出産費用を受け取って、病院に支払う方法ですが、手続きは出産後に行うため、病院、助産院への支払いは一時的に建て替えなければいけません。
ですが、建て替えが発生する分、支払い方法は皆さんが選択できるため、クレジットカードで費用を支払えば、クレジットカードのポイントをゲットすることができます。
出産費用は少なくとも42万円を超えるので、ゲットできるポイントもかなり多くなります。
※例えば、リクルートカードを使用すると1.2%分のポイントが付くため、最低でも5,000円割引を受けたのと同じ効果が得られます。

最もお得な方法は

手数料を病院側に取られることなく、クレジットカードのポイントもたまる「受取代理制度」を利用しましょう。

また、会社員の方は自身が加入する健康保険組合に42万円に上乗せがないかを確認しましょう。
私の勤める会社の健康保険組合は42万円にプラス2万5,000円上乗せされて、44万5000円が支払われます。
注意は、「出産育児一時金」はあくまで妻側に支払われるため、夫の健康保険組合ではなく、妻側の健康保険組合に確認するようにしましょう。

対象者 出産した方
助成金額 子供一人につき42万円
(双子の場合は84万円)
問い合わせ先 自分の加入する健康保険組合

児童手当

子どもが中学校卒業まで5,000円から15,000円が支給される制度です。
ずっと貯めておくと200万円くらいになるので、学資保険の原資にする方も多い手当です。

手続きを忘れると遡って支給ができないため、忘れずに必ず出生届を出すタイミングと同時に申請しましょう。

対象者 出産した方
助成金額 子供一人につき5,000円から15,000円
問い合わせ先 市区町村役所

助成金額は子どもの年齢や親の所得によって異なります。

支払対象年齢 支給額(月)
0歳から3歳未満 15,000円
3歳以上小学校修了前 10,000円
(第一子・第二子)
15,000円
(第三子以降)
中学生 10,000円
所得制限世帯
(年収833万円以上※)
5,000円

※少しややこしいのですが、イメージしやすいように表では年収と記載していますが、制限されるかどうかは年収ではなく、そこから各種税金を引いた所得で判断されます。
そのため、扶養親族がいる場合や妻が働いているかどうかなどで、所得制限されるかどうかが異なりますので、年収800万円以上ある方は、所得制限に引っかかる可能性があるため自治体に確認するようにしましょう。

出産手当金

会社員や公務員の場合、産休中は給与が支払われないことが一般的です。
その間の給与補償が出産手当金です。

もらえる金額のイメージとしては、こんな感じです。

出産手当金

1日の平均給与×100日×0.67

月収20万円の場合は、だいたい43万円くらい支給されます。

次に解説する「育児休業給付金」と合わせると、100万円以上は確実に支給されるので、これをもらうかもらわないかで間違いなく家計の負担が大きく変わります。

支払いの要件として、「健康保険の加入期間が1年以上」という条件があります。
ですので、健康保険組合のない会社でお勤めの方やバイト、パートの場合で子どもがほしいと思った際は、1年間だけ健康保険組合のある会社(派遣会社でも可)で勤務してから、妊娠するようにした方が有利です。

簡単に登録できてパートやバイト感覚で仕事ができる健康保険組合のある派遣会社はいろいろあります。(例えば、テンプスタッフなど)
子どもがこれからほしいと考えられている女性の方はぜひ頭に入れておいてください。

対象者 会社の健康保険に加入している方
助成金額 産前42日と産後56日の98日分について産休として休んだ日数に日給の67%乗じた金額
問い合わせ先 産休終了の57日目以降に勤務先の総括担当か健康保険組合に申請

育児休業給付金

産休中は「出産手当金」、そして産休後の育児休業中には「育児休業給付金」が支給されます。
支給される期間は子どもが1歳になるまで、または延長した場合1歳6ヶ月になるまでとなり、年収20万円の方が、子どもが1歳になるまで受給したとするとだいたい120万円になります。

延長するためには、「保育園落ちた日本○ね」で有名ですが、子どもが認可保育園に落ちたなど一定の条件があるため、詳細は勤務先に確認するようにしましょう。

ちなみに、「出産手当金」は「健康保険」から、「育児休業給付金」は「雇用保険」から支給されるため、「働いてもいないのに、支給されるなんて勤務先に申し訳ない」なんて考える必要はありません。

もらえる金額のイメージはこんな感じ

育児休業給付金

育休開始6ヶ月まで:月の平均給与の67%
育休開始6ヶ月以降:月の平均給与の50%

育児休業給付金はご覧頂いたとおりかなり大きな金額になります。
出産を機に退職する方がいますが、退職してしまうと「育児休業給付金」は一切もらえなくなるので非常にもったいないです。
今後、働く気が一切ない場合は、退職という形で仕方がないかもしれませんが、ほんの少しでも働く可能性がある場合は、退職せず「産休」「育休」を取得するようにしましょう。
※育休終了後に結果的に、退職しても問題ありません。育休後に退職した場合は、次に解説する「失業給付金の延長措置」を検討しましょう。

また、産休中も育休中も社会保険料は免除になるため各種給付を受けるタイミングで勤務先に手続きを行ってもらうよう依頼しましょう。
※勤務先の総務が頼りない人で、手続きを忘れられていたという話をよく聞きます。手続きがうまくいっているか確認したほうが懸命です。

対象者 雇用保険に加入している方
助成金額 育休開始から6ヶ月までは、67%。6ヶ月以降は50%
問い合わせ先 勤務先を通じてハローワークに申請

失業給付金の延長措置

雇用保険に加入している人が退職した場合、支給されるのが「失業給付金」です。

ですが、この失業給付金は妊娠、出産、育児で退職した場合は、支給対象外となります。

そこで、育児が一段落してから女性の社会進出を後押しする制度として「失業給付金の延長措置」があります。

この延長措置を受けて、失業給付金を年収200万円の方が90日間受け取ると、だいたい40万円くらい受け取ることができます。

本来、失業給付金の支給期間は1年のため、妊娠を期に退職された方は、長くとも子どもが1歳になることには支給対象期間外になってしまいますが、延長措置を行うと支給対象期間1年間が、4年間に延長されます

対象者 妊娠、出産、育児を理由に退職した方
助成金額 賃金日額に支給日日数を乗じた金額※
問い合わせ先 退職日翌日から30日目のさらに翌日から1ヶ月以内にハローワークに申請

※詳細は以下の以下参照

退職・転職する際の手続き|失業給付金
退職・転職する際の手続き|失業給付金
皆さんの中には、退職・転職する際に離職票を会社に発行してもらい、ハローワークで失業給付金を受給されたことがある方もいらっしゃるのでは...

退職してからの手続きとなるため、勤務先はサポートしてくれません。
この制度を利用する場合は、忘れずにハローワークに確認するようにしましょう。

制度上支払われる助成金「出産手当金」「育児休業給付金」「失業給付金」を最大限受け取れるケースとしては、

・妊娠を機に退職せず「産休」、「育休」を取得
・育休の延長申請をし、育休期間を1年6ヶ月に延長する
・育休期間終了後、退職
・退職後、失業給付金の延長申請を行う
・90日間分の失業給付金を受けとり、再就職

特定不妊治療助成金

体外受精、顕微授精以外の治療法では妊娠の見込みが少ないか、極めて困難だと医師に診断された際に支給されます。

2016年4月から制度が変更になり、助成条件が大きく変更となっているため注意しましょう。

対象者 法律上婚姻している夫婦で、妊娠の見込みが低いと医師に診断された方
助成金額 助成回数:6回
助成金額:15万円
(所得制限あり)
問い合わせ先 市区町村役所

所得制限があるため、助成を受ける可能性がある場合は、市区町村の役所に確認するようにしましょう。
また、助成対象年齢が43歳未満という条件があるため、不妊治療をスタートする場合は、40歳までに行った方がいいでしょう。
※一度スタートさえしてしまえば、支給対象期間は無期限となります。そのため、可能性があるならば、とりあえずスタートだけしておくことをおすすめします。

まとめ

幼稚園、保育園がなく子どもを産みにくい世の中といいますが、昔と比べてお金という面では徐々にではありますが、サポートは増えています。

なんとなくお金のことが不安

と思っている方は、まずは自治体へ相談することをおすすめします。

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