仕事としているわけではないのですが、上司からこの写真を微修正できない?モノクロをカラーにできない?、ぼやけているから解像度上げれない?といった相談を受けることがよくあります。
パワーポイントを使ってできるところまでは、なんとかやってきたのですが、モノクロをカラーにしたり、解像度を上げることはパワーポイントでできないので、断ろうと思っていたところに、「4DDiG File Repair」を発見し、有料版を使ってみたところ、かなり有用でしたのでご紹介したいと思います。
目次
4DDiG File Repairとは
「4DDiG File Repair」は、破損したファイルを修復するためのソフトウェアで、画像、音声、動画、文書などさまざまなファイル形式に対応しています。
このソフトは、ファイルが壊れた場合でも簡単に修復できる高い精度を誇ることで有名で、直感的なインターフェースで、修復・修正したいファイルを選び、数回クリックするだけで処理が完了します。
プレビュー機能もあって、修復結果を複数パターン確認することができるので、この手のソフトでよくある、かなり時間をかけたにもかかわらず満足のいく結果がでなかったので、また修復・修正して、、、といった時間をかける必要もなかったのです。
主な機能を使ってみた結果
サンプル写真をいろいろパワーポイントで加工した後に、この4DDiG File Repairで元の画像に修復できるかテストしてみました。
今回、サンプル写真として以下の画像を使用しました。
ぼかし処理を復元
以下の画像のようにぼかしをいれてみました。
ぼかしをいれることで色と色の境目がかなりあいまいになりましたが、これも画像を読み込んで処理すると以下のとおり
左側が元の画像で右側が処理した画像です。
特に森の部分はマリモかなというくらいふわふわの状態でしたが、右はしっかり森と認識できるレベルまでぼかしを外すことができました。
4K化
もともとの目的がこれで、かなり昔の小さい画像を会社のHPで使用するということで、解像度を高める必要がありました。
結果的には4K解像度までしっかり上げることができたのですが、その画像そのものをここでご紹介することがコンプラ上できないので、先ほどのサンプル画像を使って、お見せしたいと思います。
先ほどの画像の解像度を落としたものが以下の画像です。
極端な例があった方がわかりやすいかなと思って10分の一レベルで解像度を落としました。
これを「4DDiG File Repair」で読み込んだ結果がこちら
かなりボケボケです。
これを右下のボタンをクリックして4K画質にした比較画像がこちら
わかりやすいようにあえて元画像を極端に解像度を落としているので、4Kだからといって目を見張るレベルの美しさにはならないものの、左の元画像から圧倒的にきれいになっていることがわかると思います。
モノクロからカラー写真へ
先ほどの画像をまずはモノクロへ修正しました。
これを4DDiG File Repairのカラー化の機能を使って色をつけてみます。
まず、ソフトを立ち上げると以下の画面になります。
左側のタブの中にある「AI高画質化」を選択すると、以下の画面になります。
若干見切れていますが、右下の「写真カラー化」を選択します。
以下の画面が表示されるので、先ほど表示したモノクロの写真を選択します。
選択した後に「すべて変換」をクリックした結果が以下です。
実際は夕日の影響で赤色が入る色合いでしたが、白黒ではそこまで認識はできないので、完全に元の画像というわけにはいきませんが、白黒の画像からここまで色を推定して再現できることに驚きました。
設定も特にいじっておらずデフォルトのままです。
その他のAIモデル
ここまで一般モデルのAIを使用しましたが、その他にもいくつかAIモデルがあります。
- 一般モデル:自然風景や建物、動物など、あらゆるタイプの画像に対応します。明るさ、コントラスト、カラーバランスを調整し、細部を鮮明にすることで、全体的な画質を向上させることに重点を置いています。
- ノイズ除去モデル:低照度や高ISO設定で撮影された画像におけるノイズを低減し、粒状感や色の歪みといった不要なアーティファクトを除去するために特別に設計されています。夜景や室内写真、ノイズの多い画像に最適です。
- 顔専用モデル:ポートレートやグループショット、顔の明瞭さと表情が重要な画像に最適です。写真を自動的に美化し、細部を強化して肌色を滑らかにすることができます。
高画質化したい画像の特性に合わせて、モデルを選択することで、より画像が最適化されるので、チェックしておいてください。
ノイズ除去モデル
ノイズ除去モデルを使用したビフォーアフターは以下
ざらざらとしたノイズが除去されて、光っている部分が全体的にぼけていたところもパキっとした印象になったかと思います。
顔専用モデル
顔専用モデルを使用した結果がこちら
こちらも元画像はボケ感がありましたが、処理後はかなりきれいになっているかと思います
その他、参考となる記事
4DDiG File Repairの料金
最新の料金は公式HPを参照するようにしてください。
この記事執筆時点での料金は上記のとおりです。
「年間更新ライセンス」と「永久ライセンス」がかなり割安に料金設定がされているので、月額更新ライセンスではなく、年間か永久のどちらかで契約する方がお得です。
「4DDiG File Repair」を使ってみた感想
良かった点
- 簡単な操作: インターフェースが非常に直感的で、初心者でも迷わずに使えました。ファイルを選んで「修復」ボタンを押すだけで、あとはソフトが自動で修復を行ってくれるため、操作に手間がかかりませんでした。
- 多機能な対応ファイル形式: 画像(JPEG、PNG)、動画(MP4、MOV)、音声(MP3)、文書(DOCX、PDF)など、さまざまな形式に対応しており、どんなファイルでも修復できる可能性がある点が便利でした。
- 修復後のプレビュー機能: 修復後にファイルをプレビューできるので、実際に修復が成功したか確認することができ、安心感がありました。
- 修復精度の高さ: 特に動画ファイルの修復に関して、音声や映像が正常に再生されるようになり、破損したファイルが使える状態に戻せた点が良かったです。
気になった点
- 修復成功率の差: ファイルの損傷具合によっては、修復がうまくいかないこともありました。特に非常に深刻に破損したファイルだと、修復が完全ではなかったり、プレビューで一部欠損が見られることもありました。
- 有料版の制限: 無料版では修復できるファイル数や機能に制限があり、フル機能を使うには購入が必要です。無料版では試用感覚で使えるものの、完全に利用するには有料版を購入する必要がある点は注意が必要です。
まとめ
「4DDiG File Repair」は、簡単に操作でき、特に多様なファイル形式に対応している点が大きな魅力です。
修復精度はかなり高く、基本はデフォルトの設定のままでOK。
全体的には使いやすく、便利なツールであると感じましたが、無償で使える範囲には限りがある点が気になりました。
そのため、お金はかかってしまいますが、有料版の購入をおすすめします。