これからYoutubeの動画公開を頑張ろうとしている方は、動画編集まで手が回らずクラウドソージングやSNSなどで編集者を探しているケースが多いのではないでしょうか。
実際やっている方は分かるかと思いますが、動画編集は思った以上に地味な作業で、時間もかかるので企画や撮影だけで手一杯になってしまっているYoutuberが多いようです。
その場合動画編集を外部で依頼することになりますが、「これくらいの編集をお願いしたいんだけど、費用の相場ってどれくらいなんだろう・・・?」っと疑問を感じている方に向けて、本記事では作業パターン別でおおよその編集費用の相場をご紹介したいと思います。
事前にある程度の費用相場を理解していれば、依頼する時に相場より金額が低く設定しまい編集者が見つからない、逆に高く設定しすぎてしまって余計なコストを捻出してしまうなどのトラブルを回避出来るかと思います。
ただし、始めにお伝えしておきますが、あくまで私が調べた結果「およそこれくらいの金額かな」と感じた金額であること、私自身動画編集者として実際に作業をしてますので、実際に請負った時の金額を参考値としてご紹介したいと思っていますので、その点ご認識頂けると幸いです。
目次
結論
以下に作業パターン別のおおよそ編集費用を記載致します。
想定している動画時間は10分程度とします。
- カット+テロップ:3,000~5,000円
- カット+テロップ+演出効果:5,000~10,000円
- カット+テロップ+演出効果+サムネイル:5,000~15,000円
- カット+テロップ+オープニング演出+エンディング演出:10,000~30,000円(初回)
- カット+テロップ+映像撮影:10,000~100,000円以上
ベースは①〜⑤になりますが、例外パターンも参考程度にご紹介したいと思います。
- カット+テロップ+音声吹き込み:10,000~20,000円
- Vyondなどのアニメーション動画編集:5,000円〜15,000円
各パターンの具体的な特徴についてこれからご紹介していきたいと思います。
カット+テロップ
サンプルで用意させて頂いたのは最近ビジネスYoutuberとして有名な「マコなり社長」です。
個人的にはマコなり社長の話し方も好きですし、動画の編集も好きだったので例に上げさせてもらいました。
動画の最初と最後にOP・ED(オープニング、エンディング)がちょこっとありますがこの部分は除外して、動画部分のみと想定して下さい。
動画は基本的にテロップとカットがベースとなり、BGMと部分的に効果音が断続的に挿入されている構成です。
動画編集のレベルとしては非常にシンプルな構成で作業単純です。
大きく分けると作業は2つです。
カット
この動画編集者さんはカットが非常にうまく、話し言葉の「間」を上手にカット処理されています。
ジャンプカットを多用しており不要な「間」を取り除いているのでこれも結構作業時間的なかかると思います。
テロップ
再生してもらえると分かりますが、テロップはフルテロップなのでマコなり社長が話している内容は基本的に文字化しています。
作業時間的には時間はかかりますが、作業スキルとしては簡単なので、単価は正直安いですね。
効果音・BGM
効果音・BGMは正直おまけのような作業です。
akira
依頼時も「カット、テロップのみ」と記載しておきながらしれっと効果音とBGMの挿入を依頼してくることがけっこうあるので、個人的にはあえて費用として計上せずおまけ作業として実施しています。
色々頑張って編集されていますが、基本的な編集スキルで構成されているので、今回例で上げた編集レベルであれば大体3,000円~5,000円程度が相場ではないでしょうか。
余談ですが私自身、簡単なカットと事前に用意されたテキストの内容をテロップ化する作業を以前させて頂いた経験がありますが、10分程度で3,000円でした。
以上の理由によりこのパターンの場合の相場は「3,000~5,000円」と考えています。
akira
あくまで、マコなり社長の動画編集がこれくらいの価格という意味ではなく、カット+テロップの相場がこれくらいと考えてください。
カット+テロップ+演出効果
例として上げさせて頂いたのは超有名Youtuberの「ヒカキンさん」です。
ヒカキンさんはあれだけ超売れっ子にも関わらず、撮影から動画編集まで全て自分で作業されているYoutuberの鏡的な存在となっています。
動画をご覧になって頂いたら分かりますが、ヒカキンさんの動画は視聴者を飽きさせない工夫があちこちに散りばめられています。
特徴的な演出効果として、「エフェクト」「モーションテロップ」について解説します。
エフェクト
顔芸を合わせて効果音を入れたり、感情に合わせて動画の雰囲気をエフェクトを使って表現しています。
例えば5秒付近のラーメンの具材を炒めているシーンでは、具材に視線が注目されるように「集中線」と呼ばれるエフェクトを使用しています。
他にも19分59秒付近でもキラキラの星が画面に散らばっているのも別途エフェクトを使って感情を表現していますね。
モーションテロップなど
話している内容を画面下にテロップ配置するだけ、多少色味を変えるくらいであれば、手間がかからない作業になりますが、ヒカキンさんのように、14分50秒あたりの「とぷんとぷん」というテロップのように、モーションテロップをしたり、3秒あたりのように、定位置からテロップをずらすといったことを多用しています。
さらに、そのテロップに対して効果音を合わせており、動画全体で数個であれば全く問題ないですが、ヒカキンさんのように多用する場合については、費用の追加が必要です。
私の場合、10分程度の動画編集でカット、テロップ、効果音、エフェクトを実施する場合は10,000円程度で引き受けています。
テロップにもモーションを付けたり、エフェクトの種類を複数使用する場合だとその分作業スキル・時間が必要となるので、もう少し作業費用を上げる必要があると思います。
akira
ヒカキンさんの場合、テロップ、効果音、エフェクトそれぞれのクオリティが超一流なのでヒカキンさんの動画レベルの編集だと料金は更に上がると思いますが、一般的に編集方法として、カット、テロップ、効果音、エフェクト(トランジション含む)を使用した動画編集を依頼する場合は5,000円〜10,000円程度を相場費用として検討してみて下さい。
カット+テロップ+演出効果+サムネイル
こちらは、ビジネスYoububerのマナブさんの動画です。
シンプルな構成ですが、必要に応じてツイッタ画像を挿入したり、動的なテロップを使用されており非常に見やすいチャンネルで私もいつも参考にしている動画です。
動画部分に関してはカット、テロップ、画像挿入、テキストモーションなどの効果を使っていますので、動画編集レベルは「カット+テロップ+演出効果」で紹介したレベルに相当するかと思います。
基本に忠実でマナブさんの雰囲気に合わせた構成に編集がカスタマイズされています。
冒頭の自己紹介時に表示されているプロフィールテロップや6分30秒付近に表示されているマナブさんが伝えたい結論部分のテロップはフレームワーク化されているが印象的です。
サムネイル
もう1つマナブさんの動画の特徴は、ついつい観たくなるようなサムネイルです。
マナブさんは動画編集者とサムネイル画像作成者を別々の方に依頼されており、サムネイルの重要性を理解されています。
akira
サムネイルは実店舗でいう「入り口」になるので非常に重要な部分なんですね。
あなたが新しく出来たお店の前を通りがかった時を想像して欲しいのですが、どんなにお店の奥に素晴らしい商品やサービスが用意されていても、お店の外装が古臭かったり、イメージと異なるデザインだったらなんとなく「怪しい・・・」っと感じてしまって入店するのを辞めてしまいますよね。
サムネイルも同様で、サムネイルのデザインとチャンネルのジャンルがイメージと異なっていたり、タイトルやメッセージが不明確だと視聴機会を損失してしまう可能性が考えられます。
今回のサンプルで載せさせて頂いているサムネイルも、マナブさんの人物画像によってどんな人がしゃべるのかイメージさせて、動画の内容が明確に分かるタイトルの表示、吹き出しによる「有料級」というキーワードでさりげなく視聴者の視聴意欲を刺激しているのが分かるかと思います。
上記のような編集とサムネイルを依頼する場合の相場は5,000〜15,000円程度かと思います。
ちなみに動画編集+サムネイルの最低価格を5,000円にしている根拠は私もまだまだ動画編集者として駆け出しのころは、このパターンでご依頼されることが多く、5,000円をベースにお仕事させて頂いているからです。
akira
私よりも動画編集スキルが高い方や経験が長い方に依頼される場合やマナブさんのようにサムネイルを専門のイラストレーターさんに依頼する場合などを考慮すると、サムネイルだけで2,000円~5,000円程度費用がかかるケースも想定された方が良いかと思います。
カット+テロップ+オープニング演出+エンディング演出
最近人気急上昇中のお笑い芸人「霜降り明星」のYoutubeチャンネルをサンプルにさせて頂きました。
最近はお笑い芸人もYoutubeに多く参入しているので、動画編集案件の数が加速していくことをひっそりと期待しています。
というかほぼ間違いなく加速するのでビジネスチャンスですし、動画編集は副業として今から始めても遅く無いジャンルだと思います。
少し脱線してしまいましたが、このパターンの解説をしていきますね。
動画部分に関してはシンプルな構成で必要な部分のカット、テロップ、効果音がベースなのである程度編集経験があれば、対応出来るレベルだと思います。
まぁ、芸人さんのチャンネルなので、演出効果は少なくして「話術」や動画の構成で勝負しているっていう背景があるのかもしれませんね。
オープンニング演出+エンディング演出
注目して欲しいのは、実際の動画が始まる前と後のオープニングとエンディング部分です。
具体的にはオープニングは開始から2秒まで、エンディングは16分19秒付近から終了までの部分です。
オープニングは短いですが黄色背景に霜降り明星のお二人の画像、「777」の数字が動的に表示されるアニメーションで構成されています。
黄色背景に霜降り明星のお二人の画像を挿入する部分に関してはそこまでスキルは必要ないですが、「777」の文字を動的に表示させる部分はテンプレートを使用しているケースも考えられるので判断が難しいですが、1から作る場合は別途動的アニメーションのスキルが必要になるので時間がかかると思います。
エンディングに関しては、黄色背景をベースに動画広告っぽくしていますね。
フレーム内に霜降り明星2人の動画メッセージの挿入、チャンネル登録ボタンリンクの配置、おすすめ動画リンクの配置をして、同チャンネルの視聴者数および視聴回数を伸ばす戦略的な動画という印象です。
おおよそ、今回のようにOP・ED付きの動画編集を依頼する場合はチャンネル運営初回に発生するケースが多い(もちろんチャンネルの方向性を変えたり、定期的にOP・EDを変更することもありますが)のでチャンネルの方向性を含めたコンサルティング的な要素も含まれるので費用が上がるケースが多いですね。
動画編集内容やOP・EDのクォリティによっては更に費用がかかるケースもありますが、初回は10,000円〜30,000円は想定しておいた方がいいでしょう。
もちろん、OP・EDに関しては一度作成してしまえば、以降の動画では使い回しになるので動画編集費用も純粋に動画部分のみとなるので、費用は下がるかと思います。
私が受けるとすれば、演出イメージが完全に固まっている場合、比較的簡単なこのレベルのオープニング演出+エンディング演出であれば、10,000円程度で受けます。
ただし、演出の方向性が定まっていない場合のコンサルティングも実施する場合は、20,000円程度で受けています。
カット+テロップ+映像撮影
サンプルは私が個人的に尊敬しているウッシーさんのウエディングムービーです。
Youtubeにたまたまアップされているのを観て、「こんなウエディングムービー作ってもらえたら最高だな」っと思いました。
ウッシーさんは私が使っている動画編集ソフトFINAL CUTProの使い方も動画で配信してくれているのでいつも参考にさせてもらっています。
動画撮影料
このパターンは動画編集作業と撮影込みのパターンです。
動画撮影では高度な撮影テクニックに加えてロケーションを色々と変更したり、ドローンを使用していますので、視聴者は次々の変わる映像に目を奪われることは間違いないでしょう。
今回は分かりやすいようにウエディングムービーをサンプルにしましたが、日常系やビジネス系のYoutubeチャンネルでも撮影込みで動画編集されている方はけっこういらっしゃいます。
有名なのはエンタメ系Youtuberヒカルさんのチームメンバーで動画にもちょくちょく出演されていますが、編集、撮影も同時にされています。
相場に関してはばらつきが出ます。
ウエディングムービーのようにプロのカメラマンが現地撮影と動画編集をした場合は100,000円以上の金額がかかることを想定しないといけませんが、日々投稿するようなエンタメ、ビジネス系Youtubeの場合は高価な機材や高度なテクニックは不要なので、10,000円程度が相場かと思います。
単純な撮影であれば、費用は抑えられますが、このウェディングムービーはおそらく構成や演出は、お客さんが指示しているのではなく、ウッシーさんがコンサルティング、提案をしていると想定されるので、100,000円以上は間違いないと思います。
最低価格を10,000円の根拠は、撮影込みで動画編集をすると1日1本が限界なので、1ヶ月の稼働日が20日とすると、最低月給200,000円としたら最低1本10,000円は必要になるという想定で仮に算出しましたが、この領域はピンきりではあるので、依頼する際はどこまでがいくらかを明確にしておくべきです。
この相場については私自身動画撮影はしないので、参考程度にしてもらえると幸いです。
カット+テロップ+音声吹き込み
例外パターン1は、「カット+テロップ+音声吹き込み」のパターンになります。
サンプルの動画はYoutubeを暇つぶしで利用している方なら一度は観たことがある動画かと思いますが、LINEのストーリー動画です。
LINEのメッセージ画面を背景に、実際の現実社会で沖田LINE上でのやりとりで「面白い」話を中心に実際のやりとりをメッセージ形式で構成している動画です。
普段からLINEを使用しているユーザが多いので、なんとなく引き込まれて最後まで観てしまう不思議な動画形式になりますね。
動画の構成は非常にシンプルでフレーム化されたLINEのメッセージ画面にひたすら文字を表示しては消していくようなイメージです。
この動画で最も重要なのがテロップ部分に音声を吹き込んでいる点です。
単純にテロップを流すだけでも動画としては成立しますが、単調になってしまい視聴者が離脱する確率が上がってしまいます。
しかしストーリーに適した音声を挿入することで、視聴者に対してストーリーを具体的にイメージさせることが出来たり、動画にテンポと抑揚が出来ますので、視聴者に「次はどんな展開が待っているの?」と期待させる効果があるんですね。
一般的に音声吹き込みは動画編集者とは別の方に依頼するケースが多いですが、動画編集と音声吹き込みで相場は10,000〜20,000円程度になるかと思います。
Vyondなどのアニメーション動画編集
もう1つ例外パターンになりますが、アニメーション動画になります。
Youtube上でアニメーション動画は少し前から流行っていますが、最近は質の高く初心者でも扱いやすいアニメーション動画ソフトが増えているので、個人的にも注目しています。
サンプルの動画は「VYOND」というアニメーション編集ソフトで作られています。
こちらもLINEで実際にあった出来事をストーリー形式でアニメーションを使って面白おかしく編集しています。
アニメーション動画の場合は特殊な機材は不要ですが、編集ソフトのライセンス費用が高額であること、更に一般的な動画編集スキルとは異なる技術が必要になることから通常の編集費用と比較すると高額になります。
費用相場はクラウドソージングやSNS上でのやりとりを見ていると、現時点でYoutube上のアニメーション動画は非常にニーズがあり、作成出来る技術者も少く希少価値があるので、5,000〜15,000円程度が一般的かと思います。
その他
YouTubeの動画制作する上で、顔出しをするかどうかは非常に悩ましいところかと思います。
一方、顔出ししない場合は、その動画のアイデンティティが保てず、インパクトに欠け、オリジナリティをどうしても出しにくいので、ファンが付きづらい欠点があります。
その際におすすめなのが、IRIAM (イリアム)というアプリです。
まとめ
繰り返しになりますが動画時間や求める編集スキル、依頼する編集者の経験年数によって費用相場は大きく異なりますので今回の記事の相場は参考レベルとお考え下さい。
ただし、実際に私が依頼者から提案された金額や実際にネット上でやりとりされている金額、動画編集者のプロフィールに公表されている編集価格を参考に本記事は書かせて頂いているので的外れな相場にはなっていないと思いますのでその点は安心して下さいね。
動画パターンを理解することによってある程度相場が分かれば予算も立てやすいと思いますので、あなたのYoutube運営のお役に立ててもらえたら幸いです。