駐車違反となる条件をご存知でしょうか。
スピード違反であれば、法定速度が道路や標識に記載されているので、それ以上のスピードを出せば違反であることは知っていると思います。
そのため、法定速度を守ればスピード違反を回避できることがわかります。
では、駐車違反はなにをすると違反になるのでしょうか。
なんとなく、知っているかもしれまんせんが、これをしっかりと知っていないと、違反をどう回避したらいいかわかりません。
また、駐禁ステッカーを貼られた場合に、それが正当なものかどうかも判断できません。
まずは、駐車違反の条件から確認していきましょう。
目次
駐車違反の条件
駐車違反とは、その名称とのとおり駐車してはいけないところに駐車する違反行為ですが、駐車違反となる条件は以下の2つ条件が揃った際に、初めて駐車違反として取り締まることができます。
条件は以下のとおり
- 放置(人が車に乗っていないなど)
- 違反(駐停車禁止、駐車違反場所に停車)
どちらか片方だけでは違反となりません。
駐車禁止の場所に駐車させていたとしても、中にひとが乗っていた場合は、注意はされるでしょうが、駐車違反として取り締まることはできません。
クロネコヤマトや佐川急便のトラックが2名体制で、一人が荷物を届けている間に、もうひとりがトラックの中で待機している光景を見かけることがありますが、これが理由です。
また、逆もそうで、駐車違反とはならない「駐車場」に停めていた場合は、人が乗らずに「放置」していたとしても取り締まられることはありません。
条件の「違反」について、その他のサイトでは、道路交通法の条文から、「駐車禁止場所」「駐停車禁止場所」は、
・標識や表示により駐車が禁止されている場所
・火災報知器から1m以内
・・・
などと、例を上げていますが、我々素人では実際の道路上での判断は難しく、どの場所に停めても何らかの違反になるため、基本的には駐車場以外に止めた場合は、すべて違反と認識すべきです。
以上から、駐車違反の条件としては、「放置(人が車に乗っていないなど)」だけを意識して、この状態を避けるようにしましょう。
どうしても詳しく知りたい方は、以下を参照ください。
駐車と停車の違い|定義と違反に納得がいかない際の対処法まで詳しく解説
どのタイミングから放置状態となるのか
「放置」をしてはいけないことはわかっていますが、とはいっても放置せざる得ない状況があるからこそ、ひとは車を放置します。
かく言う私も車も放置したことはなんどもあります。
・トイレにいくため
・自宅前で荷物の積み下ろし作業をしていた
・自動販売機で飲み物を買おうとした
5分以内ならセーフと聞いたことがあるかもしれませんが、駐車監視員は車の状態を監視しているわけでもないため、あなたが車を離れたその瞬間から「放置」状態となります。
駐車違反として罰金を支払う条件
「放置」をして「駐車違反状態」になったとしても、その他の迷惑をかけない場所に駐車しているのであれば、特に問題ありません。
我々が避けたいのは、駐車違反として取り締まりを受けて、罰金を支払うことです。
この駐車違反として罰金を支払うことが確定するのは、「確認標章」を車に貼られたその瞬間です。
そのため、たとえ放置をして、駐車監視員がそれを発見し、駐車違反の取り締まりの手続きを開始したとしても、「確認標章」を貼る前に、「放置」状態を解消(車に戻ってくる)ことができれば、駐車違反状態が解消されるので、確認標章を貼ることができなくなります。
駐車違反の反則金と点数はこちら
駐車違反は取り消しできるのか
駐車監視員は、駐車違反を取り締まることはできますが、取り消しすることはできません。
駐車違反が取り消しになるケースは、駐車監視員がミスをした場合や、取り締まった車が盗難車だった場合など、特殊なケースのみです。
そして、駐車違反を取り消しにできるのは「警察」のみです。
警察に取り消しにしてもらうためには、証拠を揃えて、弁明書を作成して自分自身で身の潔白を証明する必要があるのですが、駐車違反として取り締まりを受けたのであれば、「放置」・「違反」の両方の条件を満たしてしまったからと思われます。
「放置」した事実は変えることはできないため、勝負するのは「違反(駐停車禁止、駐車違反場所に停車)」の部分です。
つまり、駐停車禁止区域でもなく、駐車違反場所でもないところに駐車していたので、取り消してほしいと訴えるのです。
ですが、先にも解説したとおり、「駐車場」以外に駐車した場合は、日本全国どこに停めてもなにかしらの違反になる可能性が非常に高いため、「確認標章」を貼られた時点で、アウトと心得るようにしましょう。
ちなみに、以下などはすべて却下です。
- 子供の体調が悪くなった
- 自宅の目の前の道路だ
- 駐車するところがなく、高齢者の介護のため
などはすべて却下です。
akira
駐車違反にならない方法
「違反」を避けることは現実的には難しいため、「放置」とならないように対策をします。
だれでもいいので、車内にひとりだけ残るようにしましょう。
【だれが】
子供でもOK。高齢者でもOK。運転手でなくてもOKです。
運転免許証を持っていなくても構いません。
【どこに】
車内の場所ですがどこでも構いません。
運転席でなくてもいいです。
後部座席でも構いません。
【どんな状態で】
寝ていても構いません。
とにかく、だれかが車内にいれば、どんな状態であっても「放置」とはならないため、取り締まることができなくなります。
誰も車内に残ることができない場合の対処
車内に誰も残ることができない場合は、「放置」となるため、取締を100%避けることはできません。
ですが、取り締まられる確率を下げることはできます。
駐車監視員が近くにいる場合
監視員が近くに見えた場合は、監視員が通り過ぎるまで車内で待機しましょう。
ではなく
車から降りて、監視員に声をかけてください
内容はなんでも構いません。
- トイレにく
- 子どもの体調が悪い
- ちょっと買い物にいく
監視員はきっと
「すぐ移動しなさい、違反です」
と警告するでしょうが、このことで、監視員は駐車違反を取り締まることができなくなります。
これは、駐車監視員が運転者が車から降りて離れるところを目撃したり、運転者から声をかけられたりした場合、該当車輌を取り締まってはいけないルールとなっているためです。
注意点としては、このルールをしっかり適用してもらうために、自分の車がどれなのかをしっかりと監視員に伝えることです。
駐車監視員が近くにいない場合
車が見える場所で行動するようにしましょう。
車を「放置」して、自販機で飲み物を買う、コンビニに立ち寄る、レストランでランチを食べるなど、どこでなにをしても構いませんが、車が見える場所にいるようにしてください。
この理由は、駐車監視員が取り締まりを開始してから「確認標章」を貼るまでの時間が、どれだけベテラン監視員でも少なくとも1分はかかるため、監視員を見つけて1分以内に車に戻れば、セーフです。
カーフィルムで車内を見えないようにする
車内を見えづらくすることで、「車内に人がいる」=「取り締まりをしてはいけない」可能性があることを駐車監視員に意識付けすることが目的です。
駐車監視員も余計なトラブルを回避したいので、後部座席に人がいたと主張される可能性のあるカーフィルムを貼った車両の取り締まりを避ける傾向にあります。
フルスモークは車検に通らず、警察からも声がかかりやすくなるデメリットがありますが、カーフィルムを貼ること自体はルールを守っていれば違法でもなんでもありません。
以下がカーフィルムを貼る場合のルールです。
※参照:ビーバックス
フロントガラスは視認性が悪くなるデメリットがあるため、サイドガラス(運転席側および助手席側)を例えば以下のカーフィルムを装着。
サイドガラス(後席)とリアガラスには以下のカーフィルムを装着すれば、取り締まりを受ける可能性は大幅に下がります。
akira
確認標章(駐禁ステッカー)が無効になるケース
「確認標章」が貼れたのに、警察から違反金の納付命令が来ないケースが稀にあります。
警察交通課や放置駐車対策センターが駐車監視員のミスに気づき、無効になったためです。
確認標章に記載されている内容が明らかに大きく間違っている場合は、確認標章は無効となるため、罰金は支払う必要がありません。
無効になった事例を以下のアプリで紹介されていましたので、気になる方は参照してみてください。
ただし現実的には、ナンバープレートの記載ミス以外は無効となることはほぼないため無効できることに期待しないほうがよいでしょう。
ナンバープレート
数字が間違っている場合は、簡単に取り消しになります。
確認標章を持って、警察署の交通課で指摘しましょう。
場所
監視員はGPSで所在地を確認するため、若干の誤差が生じることがあります。
確認標章が貼られた車と隣接する建物を一緒に撮った写真を持って警察署の交通課にいきましょう。
日時
監視員が形態する端末の時刻は電波時計ではないため、30分近くズレて記載されることがまれにあります。
違反時刻がありえない時間になっていた場合は、警察署に連絡してみましょう。
違反態様
違反にならない曜日や駐車可能時間帯に駐車したのに、監視員の勘違いで確認標章が貼られるケースもあるようです。
まとめ
いろいろ解説しましたが、一番の対策は「放置」しないことです。
やむを得ず車を降りる場合は、車内にだれかいてもらう、だれも車内に残ることができない場合は、1分以内に戻れる場所で車をいつも見れる状態にしておくことが重要です。
「確認標章」を貼られ、駐禁を取られてしまった場合は、以下の参考にして罰金を納付するようにしましょう。